屠殺場、アウトレットモール、スロットマシン、神への畏怖
2020/10/21
Phoebe Bridgersの "I Know the End" がいい曲で、自分の中で今年ベストになっている。
この曲はフィービー・ブリジャーズの2枚目のアルバム《Punisher》の最後を飾る。PBは基本的にいなたいサウンドと仄暗い曲調が特徴的だ。この曲も最初はオルガンの音から始まるが、途中から一転してブラスが入り、どこか走馬灯のように移りゆく景色が醸成される。"A slaughterhouse, an outlet mall. Slot machines, fear of God." という歌詞が、なんとなく北アメリカっぽさというか、花が咲いて枯れていく様子をムービーにして、それを早回しにして見ているような感覚を思わせるのがいい。感じ方は人それぞれだと思うが。
あと、PVも雰囲気でなんとなくSkrillexの "Summit" を思い出した。二度と味わえないが、実際に体験したこともない青春みたいな情景は、たまに摂取したくなる中毒性がある。
最後が盛り上がるタイプのアルバムと曲が好みで、例としては筋肉少女帯《最後の聖戦》の〈ペテン〉などが該当する。
ちなみに去年のベスト曲はRafiq Bhatiaの "Breaking English" だった。