Pokémon LEGENDS アルセウス

Pokémon LEGENDS アルセウスをクリアしたので感想。

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従来のポケモンシリーズにおいても当初の目的として図鑑の完成を掲げられてはいた。一方で、最終的にポケモンバトルに重きを置かれていることに一種のズレのようなものを感じていて、ストーリー以後はバトルにはのめり込んでいなかった（ちゃんと勝負しようとすると厳選のようなものをしなくてはならないのもしんどかった）。

この作品はバトルよりもポケモンの研究に焦点を合わせている点で、そうした齟齬が解消されていた。あくまで未知の対象に対する探究という軸に集約されていて、一貫していたのが満足感が高かった。ダイヤモンド・パールをプレイしていて、その時の神話を中心にした世界観も好きだったために、その大過去を振り返る本作は一層楽しめた。あと209番道路の音楽が好き。

一方で不満点もないわけではない。そしてそのほとんどはストーリーではなくシステムに起因する。具体的には、ともしび集めの単純なめんどうくささ、複数乱闘に対する理不尽、バトルにおける主人公性の不在あたりだ。しかしながら、この辺は次回作でよっぽど改善が容易なところだと思うので、期待したい。

こういう世界に行きたいなと思わせるゲームがいいゲームだと思う。バトルフィールドとしての世界観から生態系研究の探索という世界観にピボットすることで、ポケモンのいる世界は楽しそうだな、もしくはちょっと怖いなと肌感覚でわかるようになった。こうした重厚な世界が味わえるのは純粋に素晴らしいことだと思う。