トップ記事一覧

AirPods Proを簡易補聴器として使う

2022/12/31

AirPods Proの第2世代を、人の声の補聴を目的として買った


自分はAPD=聴覚情報処理障害だった。

以下の記事に詳しいが、APDとは主に雑音下で人の声が聞き取れない症状を指す。正しくは、聞こえるが、聞き取れない状態にあった。

https://www3.nhk.or.jp/news/special/lifechat/post_52.html

自分とリアルに対面した人はよくわかると思うが、雑踏や居酒屋などで声を聞き逃すことが多い。聴力は問題なく、むしろ聞こえすぎているくらいだったのでなぜなんだろうと思っていたが、こういう背景だったらしい。補聴器を着けるほどではないので放っておいたが、仕事などでカンファレンスに参加したり商談をしたりする際に問題になるのは避けたかったので、なんらかのヒアリングデバイスが欲しかった。そこでAirPods Proに注目した。


AirPods Proには、外部音取り込みモードがある。これはその名の通り、外部の音を取り込みながら音楽などを聴くための機能だが、副次的に、人の声などの音域を強調し、不要な環境ノイズを低減する機能もついている。これが、簡易的な補聴器として機能する。

Apple銀座店でこのような背景を話したら、快く試聴させてくれた。結果、十分本番投入可能と判断し、現在に至る。

使用感は驚くほどよく、雑踏の中でも人の声を聞き取れるようになった。多少、うるさく感じる音域もあるが、聞こえないよりはよかった。あとは、イヤホンをしていること自体への顰蹙というか、怪訝な目がなんとかなればいいなと思う。なお、普通にイヤホンとしての性能もよく、電車移動中などはノイズキャンセリングモードに切り替えて静かに過ごしている。


そういうわけで、これから自分に会う時はイヤホンをしているかもしれないが、こういう背景があるため勘弁してほしい。また、この手の話はもしかしたら困っている人もいるかもしれないので、質問がある場合は下記TwitterのDMを開けているので、そちらでお願いします。https://twitter.com/Hawking_H

AirPods Proは見方を変えれば、ヒアリングの能力をチューニングする手段であるために、身体拡張の嚆矢なのかもしれない。人々の小さな困りごとが解決されていく、このような技術進歩を目にしていたい。

khosoda